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FILM

映画『EDEN』

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Introduction

多くの映画ファンに惜しまれつつこの世を去った名優、原田芳雄がかねてから温めてきたという船戸与一の傑作短編小説「夏の渦」(短編集『新宿、夏の死』を映画化した作品である。
原作は発表当時から熱狂的なファンを生んだが、登場人物の殆どがニューハーフもしくはゲイの為、日本での映画化は不可能とさえ云われてきたが、『月はどっちに出ている』『KT』『パッチギ!』『フラガール』他、多くの傑作を創りだしたプロデューサー、李鳳宇が製作にあたり、『パッチギ!』『フラガール』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞をはじめ数々の賞を獲得した羽原大介が脚本を担当した。
summer_dieまた、監督には、永きに渡って井筒和幸監督や崔洋一監督の作品の演出部として数々の傑作の誕生を側で支えてきた武 正晴があたった。徹底的なリハーサルを重ねて撮影に臨んだ本作は、コミカルな展開ながらも、マイノリティに対する温かい視線を感じる深い人間ドラマに仕上がっている。
舞台となるショーパブ「エデン」の華やかなミュージカルショーは、実際の新宿二丁目のクラブで行われており、映画に圧倒的なリアリティーと艶やかさを加えている。全編を優しく包み込む豊潤な音楽は、イ・ビョンホン出演の『悪魔は見た』や昨年韓国で大ヒットした『トガニ~幼き瞳の告発』等で注目を集める、韓国映画界期待の才能、MOWGが担当している。また、挿入歌には、あの名曲「赤いスイートピー」や80年代のアメリカンポップスのシンボルである、シーナ・イーストンの「モダンガール」が使われていることも往年のファンには嬉しい驚きを与えている。

Story

新宿のショーパブ「エデン」で働く、店長兼演出家のミロ(山本太郎)は仲間の従業員兼ダンサーたちと度々ケンカしながらも、仲良く日々を過ごしている。
今日はミロの42回目の誕生日。そんなお祝いの日に仲間のノリピーがミロの部屋で死んでしまう。第一発見者として警察署で事情聴取を受けたミロは、心無い刑事たち(及川いぞう、日向 丈)の侮蔑を含んだ質問に傷付いて、グッタリしてアパートに帰ってくる。部屋に戻ったミロは「エデン」のオーナー美沙子(高岡早紀)がストーカー被害に遭ったことを知らされる。複雑な思いで迎えた誕生日の夜、「エデン」に集まった仲間たちはいつになくしんみりと身の上話を語り出す。そしてエルメス(高橋和也)の提案で、一同はノリピーの遺体をトラックに載せ、実家のある千葉の鴨川まで“送り届ける”無謀な計画を立てるのだが。

監督:武 正晴『カフェソウル』
出演: 山本太郎、中村ゆり、高橋和也、齋賀正和、池原 猛、小野賢章、大橋一三、入口夕布
高岡早紀、浜田 晃、藤田弓子
脚本:羽原大介、李 鳳宇
原作:船戸与一「夏の渦」(『新宿・夏の死』 文春文庫より)
エグゼクティブ・プロデューサー:李 鳳宇 企画:原田芳雄
プロデューサー:成 宏基  アソシエイト・プロデューサー:豊田 剛
撮影:鍋島淳裕 照明:三重野聖一郎 録音:小宮 元 編集:木村 悦子
装飾:松田 光畝 スタイリスト:浜井貴子 ヘアメイク:鷲田知樹
音楽:MOWG スチール:石井孝典
製作:映画『EDEN』フィルムパートナーズ 企画・制作プロダクション:SUMOMO
配給協力:Spring has come 配給:SUMOMO
©2012映画『EDEN』フィルムパートナーズ/日本/HD/DolbySR/16:9/101分